2012年12月11日火曜日

「難病女児支援…街頭募金は詐欺だった! 容疑のNPO役員ら5人逮捕」のニュースについて


難病女児支援…街頭募金は詐欺だった!
 容疑のNPO役員ら5人逮捕
  のニュースについて


++引用ここから++

大阪府内に実在する難病の女児(5)への支援を訴える街頭募金活動を行い、通行人から現金をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課が詐欺容疑で、大阪市内のNPO法人「W.S.A」役員、中村穣次容疑者(32)ら5人を逮捕していたことが10日、分かった。中村容疑者らは1年数カ月前から大阪市内の繁華街や大阪府泉佐野市内などで嘘の募金活動を繰り返し、数百万円の募金を集めていたとみられる。

 府警によると、ほかに逮捕されたのはいずれも同府内の19~58歳の男4人。逮捕容疑は今年11月上旬、泉佐野市内の街頭で、厚生労働省が小児慢性特定疾患に認定している「骨形成不全症」を抱える女児への支援名目で募金活動を行い、数人から寄せられた計千円を詐取したとしている。

 府警によると、中村容疑者らは2~4人で街頭募金を実施。逮捕者以外にも活動していた人がいるという。NPO法人は慈善団体を装うため、難病患者の支援を事業目的として今年8月に設立されていた。

 骨形成不全症は骨の主要成分であるコラーゲンの異常で骨が極端に弱い先天性疾患。骨折が多発したり、骨が変形したりする症状が出る。厚労省が原則18歳未満の患者に、症状や所得に応じて医療費の一部を助成している。女児は重症のため全額補助を受けていたという。

ソース元:http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121210/crm12121018120018-n1.htm

++引用ここまで++


昨日の夕方テレビでみかけたニュース。
街頭募金が詐欺だったという事件でした。


普通の人が見たら、大したことないニュースなのかもしれませんが、
身近に被害にあった側から見れば、いろいろとわかってくることがあります。


まず、募金というガードの低さが詐欺としては巧妙ですね。

1円単位から数百円。
多くても千円、1万円がせいぜいでしょう。

こういった少額を多数の人間から巻き上げるという意味では、
被害が公になりにくいといえるでしょう。

そして、募金そのものは誰もが繁華街に行けば出くわす風景です。
大勢の通行人の前で、わざわざ募金についての詳細を問い詰めるのも恥ずかしいし、
ほとんどの人は、素通りか、少しの小銭を募金するかのどちらかのはず。

今回、怪しいと思って警察に通報した人は本来なら表彰ものだと思います。


そして、実在する難病をネタに詐欺をしていたこと。

骨形成不全症。
名前からして難しそうな病気ですね。

骨形成不全症でつらい思いをしている人たちを完全にバカにした卑劣な詐欺です。

しかし、実在する病名をネタにし、
さらにはその事実確認をその場で取りにくい募金という手口にしたところが、
2重にあくどい、とても卑劣な犯罪だと思います。


さらには、詐欺を目的とした法人の立ち上げ。

以前の記事でも紹介したことがありますが、
法人、それがたとえNPO法人と言えども、簡単に立ち上げることが出来ます。

実際、実在しない住所や、本来は別の人が住んでいる住所が登記されていても、
役人はわざわざ出向いてまで確認することはしないようなので、
こういったことも簡単に出来てしまいます。

NPO運営する募金と言えば、
それだけで何故か信頼感が増してしまいます。

また、ちょっと怪しいなと思った人がいても、

「慈善活動を主に行うNPO法人が主催です」

なんていわれれば、それ以上問い質すことも難しいです。
しかも、法人化すれば、詐欺でせしめたお金なども経費計上できることから、
合法的に収益化することも出来たはず。

ハリボテながら、詐欺行為をバレにくくする典型的な手段だと思います。


骨形成不全症でつらい思いをしている皆様。
精神的苦痛を受けたとしてぜひ訴えてください。

また、このニュースを見て、
私も騙されてこの募金にお金を出した!という皆様。
例え少額だからと面倒くさがらずに、
ぜひ警察に被害届を出してください。


詐欺は、人の心を食い物にする、凶悪な犯罪です。